先生と生徒による連弾曲集

4本の手が魅せるスーパーエンターテイメント!

魅惑の連弾ワールド

先生と生徒による連弾曲集
~5つの音だけでピアノ連弾してみよう!~



「5つの音による」ピアノ連弾作品は、「先生と生徒」や「ピアノ経験者と初心者」が一緒に弾く連弾スタイルとして書かれていて、プリモかセコンドのいずれかが、<1つのポジション、5本の指だけ>で弾けるようやさしく書かれています。(例えば、ドレミファソの音だけで)。しかし音楽的にもテクニック的にも、豊かな先生のパートと一緒に合わせた瞬間、一人で弾いている時には決して想像できなかった、音の世界に満たされるのです。アンサンブルを楽しみながら、自然とテクニックを伸ばせる効果も秘められ、連弾の経験は独奏にも反映されます。だからこそ、ディアベルリをはじめ、偉大な作曲家たちは、この種の連弾を書き続けたのでしょう。その中には、L.オーベール、F.シュミット、L.ゴドフスキーなどの、あまり知られていない作品も沢山あります。導入向きから、演奏会用レパートリーにふさわしい作品まで実に幅広い世界です。
 子供のための作品ながらも教則本的な堅苦しさを感じさせない、ガルッツィとカプレ、2人の作曲家の魅力溢れる作品をご紹介します。



ガルッツィ: 「ピアノの休日」第1集 第2集
Giuseppe Galluzzi:Ricreazioni pianistiche I ,Ⅱ  出版/Ricordi

<5本指でチクタクチクタク>

 ジュゼッペ・ガルッツィ(1861~1936)は、子供のための親しみやすい教育的な連弾曲を数多く作曲した、イタリア人です。中でも、『ピアノの休日第1集(1918) ・第2集(1925)』は、”歌の国”イタリアならではのメロディーと、ロマンティックな響き、お洒落な転調と、魅力に溢れています。各曲には、『田舎の踊り』『ぶらんこ遊び』『悲しいセレナード』『ガヴォット』といった、親しみやすい表題が付けられています。ピアノ初心者(生徒)のための、<5つの音による>パートはプリモだけでなく、セコンドに用いられている曲もあり、音楽を誘導させていく伴奏パートを、早くから体験できたり、ヘ音記号の読譜能力も身につける効用があります。一方、先生パートは、初見で弾けるやさしい曲から、ソナチネ修了レベルくらいです。生徒同士でも気軽に連弾を楽しむことができる嬉しい曲集です。発表会、レッスンにいかがですか?

演奏動画♪ ガルッツィ: 「ピアノの休日」第1集 より 「水車のチクタク時計」 il tic-tac del mulino



カプレ:「小さなこと色々」
André Caplet : Un tas de petites choses  出版/全音楽譜

<5本指のエスプリ>


 アンドレ・カプレは(1878~1925) は、ドビュッシーと同じ時代に活躍したフランス人作曲家です。友人のドビュッシーの名曲『月の光』『子供の領分』をオーケストラへ、『海』や『管弦楽のための映像』を2台ピアノへ、それぞれ編曲しています。独創的な歌曲や合唱曲が多く、ピアノ曲はわずかに一曲のみです。それが、ピアノ連弾曲集『小さなこと色々』です。(全音出版社の表題は、『音楽の玉手箱』~小さな手と大きい手のために~)。全5曲とも、<5つの音による>プリモは白鍵のみで弾きますが、セコンドが様々な調性を繰り広げていくため、驚くことにハ長調の曲は1曲もありません。ピアノ初心者でも、セコンドと演奏することで、各種の調性を感じる耳を養うことができるのです。子供のための小品集という枠を超えた、洗練された作品です。

演奏動画♪ カプレ:「小さなこと色々」 より 「小さな舟歌」Une petite barcaroll